名前

aptitude — パッケージマネージャの高レベルインタフェース

概要

aptitude [オプション...] { autoclean | clean | forget-new | keep-all | update | upgrade }

aptitude [オプション...] { changelog | dist-upgrade | download | forbid-version | hold | install | keep-all | markauto | purge | reinstall | remove | show | unhold | unmarkauto } パッケージ...

aptitude [オプション...] search パターン...

aptitude [-S ファイル名] [ -u | -i ]

aptitude help

説明

aptitude は Debian GNU/Linux のパッケージシステムに対するテキストベースのインタフェースです。

ユーザはパッケージの一覧を表示したり、パッケージのインストール・更新・削除などといったパッケージ管理作業を行ったりできます。アクションはビジュアルインタフェースとコマンドラインから行えます。

コマンドラインアクション

ハイフン (「-」) から始まらない最初の引数は、プログラムが行うアクションだと見なされます。アクションがコマンドラインで与えられない場合、aptitude はビジュアルモードで起動します。

以下のアクションが利用可能です。

install

1 つ以上のパッケージをインストールします。パッケージは「install」コマンドの後に連ねてください。パッケージ名にチルダ文字 (「~」) が含まれる場合は検索パターンとして扱われ、そのパターンにマッチするパッケージがすべてインストールされます (aptitude リファレンスマニュアルの検索パターンセクションを参照してください)。

パッケージの特定バージョンを選択するには、「aptitude install apt=0.3.1」というように、パッケージ名に「=バージョン」を付記してください。同様に、特定のアーカイブからパッケージを選択するには、「aptitude install apt/experimental」というように、パッケージ名に「/アーカイブ」を付記してください。

必ずしも、コマンドラインに連ねられたパッケージすべてがインストール対象でなければいけないわけではありません。パッケージ名に「上書き指定子」を付記すると、そのパッケージに対して aptitude に別のことをさせることが可能です。例えば、aptitude remove wesnoth+ とすると、wesnoth を削除ではなくインストールできます。以下の上書き指定子が利用可能です。

パッケージ+

パッケージ をインストールします。

パッケージ+M

パッケージ をインストールし、その後すぐに、自動的にインストールされたという印をそれに添付します (パッケージ に依存するものがなくなった場合、そのパッケージはすぐに削除されてしまうことに注意してください)。

パッケージ-

パッケージ を削除します。

パッケージ_

パッケージ を完全削除します。すなわち、パッケージ自体とそれに関連する設定ファイルやデータファイルを削除します。

パッケージ=

パッケージ を固定します。すなわち、今後どのようなインストール・更新・削除を行っても、このパッケージは自動的には更新されません。

パッケージ:

パッケージ を現在のバージョンに一時的に固定します。つまり、インストール・削除・更新をすべて取り消します。「hold」 (前述) とは異なり、このコマンドを用いても将来パッケージが自動的に更新されなくなることはありません。

パッケージ&M

自動的にインストールされたという印を パッケージ に添付します。

パッケージ&m

手動でインストールされたという印を パッケージ に添付します。

特別な場合として、引数を与えずに「install」を実行すると、保存されているアクションや実行されていないアクションが実行されます。

[注意]注意

最終確認用のプロンプトで一度 Y を入力すると、「install」コマンドは、実行するアクションに関する aptitude の保存情報を変更します。したがって、例えばコマンド「aptitude install foo bar」を発行し、aptitude がダウンロードやインストールを開始した時点でインストールを破棄する場合、その命令を取り消すために「aptitude remove foo bar」を実行する必要があります。

remove, purge, hold, unhold, keep, reinstall

これらのコマンドは「install」と同じですが、上書きされないかぎり、コマンドラインで与えられたパッケージすべてに対してコマンド名のアクションを適用します。holdkeep の違いは、hold を用いると将来の upgrade コマンド実行時にパッケージが無視されるようになるのに対し、keep を用いるとパッケージに対して設定されたアクションすべてが取り消されるだけです。unhold を用いると、将来の upgrade コマンド実行時にパッケージが更新されるようになりますが、パッケージ状態にそれ以外の変化はありません。

例えば、「aptitude remove '~ndeity'」とすると、「deity」を名前に含むパッケージがすべて削除されます。

markauto, unmarkauto

それぞれ、自動的にインストールされた、および手動でインストールされたという印をパッケージに添付します。パッケージの指定は「install」コマンドとまったく同じ方法で行います。例えば「aptitude markauto '~slibs'」を実行すると、「libs」セクションのパッケージすべてに、自動的にインストールされたという印が添付されます。

自動的にインストールしたパッケージについてのさらに詳しい情報は、aptitude リファレンスマニュアルの「自動的にインストールしたパッケージの管理」セクションを参照してください。

forbid-version

あるパッケージを特定のバージョンに更新するのを禁止します。これを用いると、aptitude を、そのバージョンへの更新は自動的に行わず、それ以降のバージョンへの更新は自動的に行うよう、aptitude に指示できます。デフォルトでは aptitude は、パッケージが通常更新されるバージョンを選択します。「aptitude forbid-version vim=1.2.3.broken-4」というように、パッケージ名に =バージョン を付記すると、この選択を上書きできます。

このコマンドは、手動でバージョンの固定を設定したり解除したりせずに、破損したパッケージバージョンを避けるのに便利です。禁止したものの、そのバージョンを本当に入れたくなった場合は、「install」コマンドでその禁止を解除できます。

update

apt 入手先から入手可能なパッケージの一覧を更新します (これは、「apt-get update」と等価です)。

upgrade

インストールされたパッケージを最新バージョンに更新します。インストールされたパッケージは、未使用でなければ削除されません (aptitude リファレンスマニュアルの「自動的にインストールされたパッケージの管理」セクションを参照してください)。現在インストールされていないパッケージはインストールされません。

これらの制約を犯さずにパッケージを更新できない場合、そのパッケージは現在のバージョンに一時的に固定されます。それらのパッケージを同様に更新するには、dist-upgrade コマンドを使用してください。

dist-upgrade

インストールされたパッケージを最新バージョンに更新し、必要に応じてパッケージの削除やインストールを行います。このコマンドは upgrade ほど慎重ではなく、したがって、好ましくないアクションを行う可能性がより高いです。ユーザは、代わりに upgrade を用いたり、インストール・削除されるパッケージの一覧を慎重に点検したりすることが推奨されます。

keep-all

設定されていたアクションをすべてのパッケージについて取り消します。つまり、インストール・削除・更新といった面倒な状態をもったあらゆるパッケージから、そういった状態を取り除きます。

forget-new

どのパッケージが「新規」かについての内部情報を消去します (ビジュアルモードで「f」を押すのと等価です)。

search

コマンドラインで与えられたパターンのうち 1 つ以上にマッチするパッケージを検索します。与えられたパターンのうちいずれかにマッチするパッケージがすべて表示されます。例えば、「aptitude search '~N'」とすると「新規」パッケージをすべて一覧表示します。検索パターンに関するさらに詳しい情報は、aptitude リファレンスマニュアルの「検索パターン」セクションを参照してください。

-F オプションを与えない場合、aptitude search の出力はこのようになります。

i   apt                             - Advanced front-end for dpkg              
pi  apt-build                       - frontend to apt to build, optimize and in
cp  apt-file                        - APT package searching utility -- command-
ihA raptor-utils                    - Raptor RDF Parser utilities

検索結果はそれぞれ異なる行に一覧表示されます。各行の第 1 文字はパッケージの現在の状態を示します。最もありふれた状態は、システムにパッケージが存在した形跡がないという意味の p、パッケージが削除されたがシステムに設定ファイルが残っているという意味の c、パッケージがインストールされているという意味の i、パッケージが仮想パッケージであるという意味の v です。第 2 文字は、パッケージに対して行うよう保存されたアクションを示します (アクションが存在する場合で、なければ空欄が表示されます)。最もありふれた状態は、パッケージがインストール予定であるという意味の i、パッケージが削除予定であるという意味の d、パッケージおよびその設定ファイルが削除予定であるという意味の p です。第 3 文字が A である場合、そのパッケージは自動的にインストールされたものです。

表示されうる状態やアクションのフラグの完全な一覧については、aptitude リファレンスマニュアルの「パッケージ情報へのアクセス」セクションを参照してください。

show

search コマンド実行後に一覧表示される 1 つ以上のパッケージに関する詳細な情報を表示します。パッケージ名にチルダ文字 (「~」) が含まれる場合は検索パターンとして扱われ、そのパターンにマッチするパッケージがすべて表示されます (aptitude リファレンスマニュアルの検索パターンセクションを参照してください)。

饒舌レベルが 1 以上の場合 (つまり、コマンドラインに -v が 1 つ以上与えられている場合)、そのパッケージのすべてのバージョンについて情報が表示されます。それ以外の場合は「バージョン候補」(「aptitude install」がダウンロードするバージョン) に関する情報が表示されます。

パッケージ名に =バージョン を付記すると、異なるバージョンについての情報を表示できます。パッケージ名に /アーカイブ を付記すると、特定のアーカイブからバージョンを表示できます。これらのいずれかが与えられた場合、饒舌レベルによらず、要求されたバージョンのみが表示されます。

饒舌レベルが 1 以上の場合、パッケージのアーキテクチャ・圧縮サイズ・ファイル名・md5sum の各フィールドが表示されます。饒舌レベルが 2 以上の場合、各アーカイブについて、そのアーカイブがもつ 1 つ以上の選択バージョンが一度ずつ表示されます。

clean

以前ダウンロードした .deb ファイルをパッケージキャッシュディレクトリ (通常 /var/cache/apt/archives) から削除します。

autoclean

もうダウンロードできない、キャッシュされたパッケージを削除します。これによって、完全に削除しないかぎりキャッシュが時間とともに肥大化してしまい制御できなくなる、という事態を防げます。

changelog

指定されたソースパッケージまたはバイナリパッケージの各々について、Debian パッケージ更新履歴をダウンロードして表示します。

デフォルトでは、「aptitude install」でインストールされるバージョンの更新履歴をダウンロードします。パッケージ名に =バージョン を付記すると特定のバージョンを選択できます。パッケージ名に /アーカイブ を付記すると特定のアーカイブからバージョンを選択できます。

download

指定されたパッケージの .deb ファイルをカレントディレクトリにダウンロードします。

デフォルトでは、「aptitude install」でインストールされるバージョンをダウンロードします。パッケージ名に =バージョン を付記すると特定のバージョンを選択できます。パッケージ名に /アーカイブ を付記すると特定のアーカイブからバージョンを選択できます。

help

利用可能なコマンドとオプションを簡潔にまとめて表示します。

オプション

以上のアクションの振る舞いを変更するのに、以下のオプションが利用可能です。どのオプションも全てのコマンドに使えますが、オプションによっては特定のコマンドに適用できず無視されます。

-D, --show-deps

パッケージのインストールや削除を行うコマンド (installupgrade など) に対して、自動的に行われるインストールや削除に関する簡潔な説明を表示します。

これは設定オプション Aptitude::CmdLine::Show-Deps に相当します。

-d, --download-only

必要に応じてパッケージをパッケージキャッシュにダウンロードしますが、インストールや削除はしません。デフォルトでは、パッケージキャッシュは /var/cache/apt/archives に保存されます。

これは設定オプション Aptitude::CmdLine::Download-Only に相当します。

-F フォーマット, --display-format フォーマット

search コマンドからの出力の表示に用いられるフォーマットを指定します。例えば、フォーマット として「%p %V %v」を渡すと、パッケージ名・現在インストールされているバージョン・利用可能なバージョンの順で表示します (さらに詳しくは、aptitude リファレンスマニュアルの「パッケージ表示方法のカスタマイズ」セクションを参照してください)。

これは設定オプション Aptitude::CmdLine::Package-Display-Format に相当します。

-f

コマンドラインで要求されたアクションを無視することになってもなお、破損パッケージの依存関係を修正しようとします。

これは設定項目 Aptitude::CmdLine::Fix-Broken に相当します。

-h, --help

簡潔なヘルプメッセージを表示します。help アクションと同一です。

--purge-unused

インストール済みのどのパッケージからももう必須とされていないパッケージを完全削除します。これは、「-o Aptitude::Purge-Unused=true」をコマンドライン引数に渡すのと同等です。

-P, --prompt

明示的に要求されたアクション以外のものが実行されない場合でも、常にプロンプトを表示します。

これは設定オプション Aptitude::CmdLine::Always-Prompt に相当します。

-R, --without-recommends

新しいパッケージをインストールする際に、推奨を依存関係として扱いません (これは、/etc/apt/apt.conf および ~/.aptitude/config の設定を上書きします)。

これは設定オプション Aptitude::Recommends-Important に相当します。

-r, --with-recommends

新しいパッケージをインストールする際に、推奨を依存関係として扱います (これは、/etc/apt/apt.conf および ~/.aptitude/config の設定を上書きします)。

これは設定オプション Aptitude::Recommends-Important に相当します。

-s, --simulate

コマンドラインモードで、通常なら実行されるアクションを、実際には実行せずに表示します。これには root 権限は要りません。ビジュアルインタフェースでは、使用者が root であるかないかに関わらず、常に読み取り専用モードでキャッシュを開きます。

これは設定オプション Aptitude::Simulate に相当します。

--schedule-only

パッケージの状態を変化させるコマンドに対して、操作をその場では実行せずに、将来実行するよう設定します。引数を与えずに aptitude install を実行すると、設定されたアクションを実際に行うことができます。これは、ビジュアルモードで相当する選択を行ってからプログラムを正常に終了させるのと等価です。

例えば、aptitude --schedule-only install evolution を実行すると、evolution パッケージを後でインストールするよう設定できます。

-t リリース, --target-release リリース

インストールするパッケージが基づくリリースを設定します。例えば、「aptitude -t experimental ...」とすると、他のリリースを明示的に指定しないかぎり experimental ディストリビューションからパッケージをインストールします。コマンドラインアクション「changelog」および「download」、「show」に対しては、これは、コマンドラインに名前を連ねられた各パッケージに /リリース を付記するのと等価です。それ以外のコマンドに対しては、これは、apt_preferences(5) で説明されている規則に従って、パッケージのデフォルトのバージョン候補に影響します。

これは設定項目 APT::Default-Release に相当します。

-O 順序, --sort 順序

search コマンドの出力の表示順序を指定します。例えば 順序 として「installsize」を渡すと、インストールされたときのサイズに基づいた順序でパッケージを一覧表示します (さらに詳しくは、aptitude リファレンスマニュアルの「パッケージの並べ替え方法のカスタマイズ」セクションを参照してください)。

-o キー=

設定ファイルオプションを直接設定します。例えば -o Aptitude::Log=/tmp/my-log を用いると、aptitude のアクションを /tmp/my-log に記録できます。設定ファイルオプションについてのさらに詳しい情報は、aptitude リファレンスマニュアルの「設定ファイルリファレンス」セクションを参照してください。

-q[=n], --quiet[=n]

すべての進行状況を逐一表示させず、したがって出力を記録可能にします。プログラムの出力をより少なくするために、このオプションを何回も繰り返し与えてもかまいません。しかし apt-get とは異なり、aptitude では、-q を複数回与えた場合は -y を与えることはできません。

任意で =n をつけると、出力の少なさを直接設定できます (例えば、/etc/apt/apt.conf の設定を上書きするのに利用できます)。このときプログラムは、-q をちょうど n 回与えたときのように振る舞います。

-V, --show-versions

パッケージのどのバージョンがインストールされるか表示します。

これは設定オプション Aptitude::CmdLine::Show-Versions に相当します。

-v, --verbose

いくつかのコマンド (例えば show) が付加的な情報を表示するようにします。さらに詳しい情報を得るために、このオプションを何回も繰り返し与えてもかまいません。

これは設定オプション Aptitude::CmdLine::Verbose に相当します。

--version

aptitude のバージョンや、そのコンパイル方法に関する情報を表示します。

--visual-preview

コマンドラインからパッケージのインストールや削除を行うときに、通常のプロンプトを表示する代わりに、ビジュアルインタフェースを立ち上げてそのプレビュー画面を表示します。

-w , --width

search コマンドからの出力に用いられる画面の幅を指定します (デフォルトではターミナルの幅が用いられます)。

これは設定オプション Aptitude::CmdLine::Package-Display-Width に相当します。

-y, --assume-yes

yes/no プロンプトが表示されたときにユーザが「yes」と入力したと仮定します。特に、パッケージをインストール・更新・削除するときに現れるプロンプトを隠します。必須パッケージの削除などといった「危険な」アクションに対するプロンプトはそのまま表示され続けます。このオプションは -P を上書きします。

これは設定オプション Aptitude::CmdLine::Assume-Yes に相当します。

-Z

インストール・更新・削除される各パッケージがどの程度のディスク領域を使用または解放するかを表示します。

これは設定オプション Aptitude::CmdLine::Show-Size-Changes に相当します。

以下のオプションがプログラムのビジュアルモードに適用できますが、これらは主に内部で使用するためのものです。あなたがこれらを自分で使う必要は、通常はありません。

-S ファイル名

標準の状態ファイルではなく ファイル名 から拡張状態情報をロードします。

-u

プログラム起動直後にパッケージ一覧の更新を開始します。このオプションは -i と同時には使えません。

-i

プログラム起動時にダウンロードプレビューを表示します (プログラムを起動してすぐに「g」を押すのと等価です)。このオプションは「-u」と同時には使えません。

環境変数

HOME

$HOME/.aptitude が存在する場合、aptitude は設定ファイルを $HOME/.aptitude/config に保存します。そうでない場合は getpwuid(2) を用いて現在のユーザのホームディレクトリを探し、設定ファイルをそこに設置します。

PAGER

aptitude changelog」が呼び出されたときに、この環境変数が設定されていると、aptitude は更新履歴を表示するのにそれを用います。設定されていない場合のデフォルトは more です。

TMP

TMPDIR が設定されていなく TMP が設定されている場合、aptitudeTMP に一時ファイルを保存します。そうでない場合は /tmp に保存します。

TMPDIR

この環境変数で示される一時ディレクトリに aptitude は一時ファイルを保存します。TMPDIR が設定されていない場合、TMP が使用されます。TMP も設定されていない場合、aptitude/tmp を使用します。

関連項目

apt-get(8), apt(8), aptitude-doc-言語 パッケージの /usr/share/doc/aptitude/html/言語/index.html